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 不思議な声の物語 by R::#1ムスタングfeat.三線11

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#1ムスタングfeat.三線11

「修和じ〜!持って来たぞ〜!」

「お!すまんすまん!ま、座って一杯やらんか?!」

「昼間っからもう島酒かよ〜。しょ〜がないから、付き合おうかね〜。」

「こ、こんにちは…。」

「ハイサイ!君か〜、ちびっ子ミュージッシャンは〜?」

「親戚の与那嶺さんじゃ。」

「はじめまして、母親の中村未雪です。」

「アレ!チュラカーギーやっさ〜。修和じ〜、隅に置けんね〜。」

「フラ〜、息子の嫁さんじゃよ!」



チュラカーギーは美人、フラ〜はあほ〜ってことです、念のため。俺は通訳かい、トホホ。



「お〜、それは失敬失敬!ハハハ!それより頼まれてたもの、はいよ。」

「ん。ショーン、これがオマエのお土産だ。受け取りなさい。」

「え?これって、もしかして…。」

「特注品の三線さ〜。この与那嶺さんはな、玉泉洞という観光名所の出口にあるお店で三線を作って売ってるんだがな、お前達、そこまで連れて行く時間が無いから、持ってきてもらったんじゃよ。」

「修和じ〜に頼まれたら、来ないわけにいかないからね〜。東京の気候でも破れないように、蛇の本革に薬をしっかり塗り込んで作ったから、い〜い響きは保証するよ。竿も黒檀のじょ〜と〜なヤツを、会社の同僚には内緒で使ってるからな〜。那覇の店で買ったらとんでもない金額になるさ〜。」

「ぼ、ぼく、そんなお金持ってないよ〜。」

「ハハハ、オジ〜からのプレゼントさ〜。その代わり、ちゃんと練習して、また沖縄に弾きにきなさいよ〜。」

「ハイ!」

「良かったね〜。帰りにどこかで1本買わなきゃって思ってたんですよ。ホントにありがとうございます!。」



ちゃっかり未雪さんでした、ハハ…。



「ま〜、そんなに喜んでくれたら、持ってきた甲斐があるってもんだね〜。おまけで、もし東京で壊れたら、すぐ連絡して、送ってくださいね。永久保証でいつでも修理してあげるからね〜。」

「うん!大事にするよ〜!」

「どれ、少し貸してみなさい。試し弾きじゃ。」

「え?いいの〜?他の人もいるのに?」

「ま〜見とれ。本物のウチナンチュなら、ほれ!」

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「あ、みんな動き出した。」

「ハハハ、三線の音色は、ウチナンチュのスイッチさ〜。かってにカラダが動きよるからの〜!ほれほれ!」



おいおい、このオヤジの純粋なヤンチャぶりだけは真似できなかったんだよな〜。

あらあら、どんどん盛り上がってるじゃないの。知らんよ〜。

下からも上がってきてるじゃないの〜。

なるほど〜、踊れてないのは外国の方々ね、理解理解。

ん?その人たちまで、見よう見まねで動き出したぞ!恐るべし三線パワ〜!

あ、唐船(とうしん)ドーイだ。いいのか、そんなに盛り上げて、ハハハ!羨ましい〜!



この後、お店の管理の人に怒られたのは、言うまでもありませんでした、トホホ。


「ショーン、音楽は理屈じゃないからな〜。空手も同じ。心が無ければ、ただの騒音、ただの暴力。人の役に立つ人間になりなさい。オマエにはその才能があるよ。そして、これから先、どんなに辛いことがあっても、命だけは大切にすること。生きてさえいれば、な〜んでもできるさ〜。命どぅ宝(ぬちどぅたから)。命こそ宝じゃからな。」

「あのね〜、オジ〜よ〜。いいこと言ってるんだけど、今はあんたが騒ぎ起こしたことの反省で怒られてるんだからね〜、まったくもう!」

「ごめんなさい!ぼくが代わりに謝ります!」

「ハハハ、もういいさ〜。オジ〜よ〜、いい〜家族だね〜、ハハハ。」

「全くじゃよ〜、ハハハ!」



ハハハ、じゃねえよ!な〜んて大らかな民族だこと〜。

…ショーン、良かったな、ここに来て…。




次回、沖縄編最終回?んじゃ!
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