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 不思議な声の物語 by R::#1ムスタングfeat.三線4

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#1ムスタングfeat.三線4

「明日、マ〜マ〜が起きたら、首里城見に行くか?」

「ん〜、でもママは観光に来たんじゃないって言うと思うよ。」

「あっげ!沖縄来て、首里城見なかったら、いかんさ〜。それに、ただの観光じゃないからな〜。オマエの流脈を知る勉強さ〜。」

「りゅうみゃく?って何?」

「ま、血筋みたいなもんかな。空手の流派にも関係あるしな。なんにせよ、オマエのカラダに流れてる血は、沖縄の血。オマエがそれを忘れなかったら、必ず沖縄がオマエを助けてくれるからな〜。」

「ふ〜ん。…うん。よくわかんないけど、ぼく沖縄好きだよ!」

「ハハハ、ま、よいよい。」



確かに俺も、「沖縄」っていうだけで、いろいろ為になったこともあったな〜。

ルーツというか、拠り所があるっていうのは大切だね。感謝しなきゃな…もう遅いか、トホホ。





「おっはよう〜!」

「んんん…、え!ママもう起きたの?」

「アッタリまえでしょ!時間を有効に使わないとね。ここに来るのもタダじゃないんだから。」

「お、もう起きたのか。」

「あ、おはようございます!お父さんは…」

「朝の稽古じゃよ。年取るとな、ちゃんと朝、カラダ動かしとかないと、夜吞めなくなるんでな〜。」

「あ、そっちですか。」

「さ、朝飯食べて、首里城行くよ!」

「は〜い!」



ん〜、泡盛ってヤツは二日酔いしないんですかね〜。なんとま〜元気な大人だこと。



「さって〜、あそこの上に見えてるのが、首里城正殿があるところだ。あそこは、後で行くとして、まずは守礼の門から見ていこうかね〜。」



あら、この辺は昔は出店がいっぱい出てたんだけど、規制かなんかしてんのかな?心無しか、道が奇麗になってるような気もするし?



「さ、着いたぞ。この門の由来は、パンフレットでも見て覚えなさいね〜。」

「え?そ、そんな感じですか〜?お父様〜。」

「いいか。この門に書いている『守禮之邦』というのはな、昔の中国が、『琉球は、守礼の邦にたるところ』といったことから付けられたと言われていて、礼儀を守る邦と思われておる。が、これはな、ただ単に礼儀を守っていれば良いという意味ではないぞ。たとえ相手が目上、身分が上のモノであっても、間違いがあれば、きちんと進言する。それによって、たとえ自分の身が危険に晒されても、決して臆する事無く、堂々と意見を貫くこと。大切なことを守ること。つまり、『守るをもって礼となす』じゃ。」

「おじ〜…。」

「ショーン、よく聞きなさい。オマエはパ〜パ〜がいなくて、辛いこともいっぱいあるじゃろう。これから先、オマエを悪く言う連中も出てくることじゃろう。しかし、オマエがしっかりしてさえいれば、そんな連中の言葉なんぞに振り回されることは無くなる。オマエがマ〜マ〜から教えてもらった音楽と空手は、オマエが道を間違えそうになった時、必ず何かのメッセージをくれるはずじゃ。オマエはまぎれも無く、我が一門じゃからな。まずはマ〜マ〜を大切に守るんじゃよ。」

「はい!」

「こら!こっち見るんじゃないの!おりゃ!」

「イテッ!…もう、ママ泣きながら殴んなよ〜!」

「泣いてないでしょ!とう!」

「おわっ!もう当たってやんないよ〜だ!へへヘン!」

「言ったわね〜!待て!」

「おいおい、まだ話しは終わっとらんのに〜。ま、よいか。シュウよ、良い子に育ってるな〜グスッ。」



オヤジ…。

ああ、自慢の息子さ。

それに…自慢のオヤジだな。

で、どこまで行ったんだあの二人は?



「ママ!ぼくね、もうイジメなんか怖くないよ!それにね、ぼくがママを守ってあげる!だからもう少しだけ、育ててね。…お小遣い、少し値上げして…」

(ボグッ!)

「うわ!って〜。」

「な〜に言ってんの〜!まだまだ甘いわよ!アタシを守る?百年早いわ〜!アタシの本気の拳をカワセルようになったらお小遣いも上げてあげるわ!ハハハ!!」



おいおい、何のキャラだよ、トホホ。



「言ったな〜!ぼく、本気で修行しちゃうもんね〜!そんでもって、歌も歌っちゃうもんね〜!ママの老後の面倒は、ぼくが見てあげるんだもんね〜ダ!ハハハ!」



オマエらったら…走りながら往年の名ドラマやってんじゃないよ〜。

でも、なんか、ホッとした。ありがとな、オヤジ。

…って、オ、オヤジ?…どこ?




次回も、かな?んじゃ!
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