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 不思議な声の物語 by R::#1ムスタング6

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#1ムスタング6

「お〜、来たな〜チビ助!ハッハッハッ!」

「ジェイクがデカすぎんの、プン!」

「ハーイ、ジェイク!」

「よう、ミッキー!今日は思いっきりブチカマソウゼ!」

「ッライ!じゃ、着替えてくるわ。」

「ボーイ、しっかり弾いてたか?アン?」

「へへ〜んだ。アッタリまえよ!おれのムスタングは200キロオーバーさ!」

(ボカッ!)

「イッテ〜、だから〜すぐに殴んのやめてよ〜!」

「ハッハッハッ〜!ギターは口で弾くもんじゃね〜ゼ〜。ま、楽しみにしてるぜ、後でな。」

「ん?後って?」



ま、この一ヶ月よく練習してたもんな〜。アンプで歪ませることも覚えてたし、早くジェイクに聴かせて、驚かしてやれ!イェイ!



「じゃ〜、リハやる時間無いっすけど〜、音チェックだけやりますよ〜。」

「オッケー!村ちゃん。ジェイクスは必要ねえから、オタクの事務所のバンドさんたちで上手く音出ししてくれるかい!」

「あ、はい。いつもの感じでいいっすよね〜。じゃ、本番よろしくお願いします!」

「おう、よろしく!」



え?村ちゃん、、、って、村上君?PAやってんの?な〜んか業界人って感じになっちゃってるけど〜。

ん?ってことは、、、まさか、、、事務所って、、、



「おう村上。ジェイクさん、奥か?」

「あ、社長。早いっすね〜今日は。ジェイクさん裏でビールじゃないですか?」



あらま、やはり、、、ですか。にしても、な〜んか貫禄出過ぎじゃないの〜タクヤ君。って、おいおい、な〜んでタクヤがここにいるんだよ?

ジェイクは俺の師匠兼親友だったけど、タクヤに紹介したことはなかったはずだよな〜。

ん?未雪?なのか?つないだの?



「あら、須藤さん。早いのね今日は。」

「あ、どうも。そりゃミユキさんのライブって聞いたら、飛んで来るでしょ。差し入れと打ち上げは、うちでやりますから、思いっきりステージ楽しんでくださいね。」

「ハハハ。相変わらずね。第一、オタクの事務所の新人さんの初ライブなんでしょ?早く来たのは。ま、遠慮なくいただきますけどねッ。」

「ハハハ、いやいやマジでミユキさんのステージは楽しみにしてたんですから。今、横浜のアンダーグラウンドで噂の、ワイルドキャットならぬワイルドマウスってね。」

「はいはい、ジョークは打ち上げまでとっておいてね。ただのオバちゃんハードロッカーが珍しいんでしょ!」



なぬ?ハードロックだと?ハマの噂だと?なんじゃそりゃ?
って、おいおい、どうでもいいけど、未雪、その格好って、、、少しワイルド過ぎるんじゃありませんこと??
まるでジョーンジェットが女王様になった感じでしょか…他人ならグッとくるのだろうが…イカンイカン。

タクヤも普通に会話してるし…トホホ



「で、順調なんですか、会社。」

「ええ、ま、そこそこってヤツですかね。今更バンドじゃないってわかっちゃいるんだけど、どうも抜けきらなくてね〜。若い連中が頑張ってると、つい応援したくなるんですよ。」

「いいんじゃないですか。夢の後押しって、良い仕事じゃないですか。」

「ま、金にはなりませんけどね、ハハハ。」



なるほどね。まだ、頑張ってるんだ〜タクヤ。



「ね〜ミッキー!ジェイクにこんな格好にされた〜!」

「ママって呼びな!もう!ま、悪くないんじゃない、その格好!」



ひえ〜!親子メタリスト!うん、きっとこれは俺のいた世界の出来事とは違うんだ!そ、そうに決まってる!うんうん。



「…な感じでどう?」

「もう少しだけ、ボーカル返してもらっていいですか?」

「こんな感じ?」

「あ、それで!じゃ、本番よろしくお願いします!」

「はい、よろしく!」

「おい村上!軽くシ〜メ出るぞ!」

「あ、はい。…じゃ、ジェイクさん、メシ食ったら、すぐ戻りますから。失礼します。」

「おう!シヤ!」



ん〜、相変わらず村上君はこき使われてんのね。礼儀正しいのも変わんないけど。
タクヤは…少し老けたのか?あんなに偉そうだったっけ?だったかもな、うん。



次回、ミッキーの唄声が!んじゃ!
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