Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/chicappa.jp-braveheart/web/braveheart/blog/R/class/View.php on line 25

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/chicappa.jp-braveheart/web/braveheart/blog/R/class/View.php on line 30

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/chicappa.jp-braveheart/web/braveheart/blog/R/class/View.php:25) in /home/users/1/chicappa.jp-braveheart/web/braveheart/blog/R/class/View.php on line 81
 不思議な声の物語 by R::#1ムスタング12

Calendar
<< April 2024 >>
SunMonTueWedThuFriSat
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930
Search this site.
Tags
Archives
Recent Comment
Others
Admin

#1ムスタング12

「ねぇママ。…マ…マ…?どうしたの?」

「アイリーン。よく観ておいてね。そしてこの空気をカラダ全体で感じて、覚えていてね。将来、必ずあなたの為になるから。」

「う…うん。はい、ハンカチ。」

「ありがとう。でも、今はいらないわ。」



な〜んて歓声だよ〜。ショーンのギター一発で、こんだけの大人達が一つになっちまった。

夏木さんが涙するのも分かる気がするよ。…にしても、少し感動し過ぎな気がするのは気のせい?



「不思議ね。歌の力は知ってるつもりだったけど、まさかインストでこんなに感動するなんて…。」

「あのね、ショーンはね、歌もじょうずなんだよ。」

「え?そうなの…?」

「うん。でもね、2年生のとき、学校で歌ったら、みんなにからかわれて…、それで歌うのやめちゃったんだぁ。」

「どういうこと?」

「えとね…。ずっと名前が外人みたいだって、からかわれてたでしょ。あんまりにも歌が上手くって、ていうか、声がね…すっごく良かったの。」

「上手かったのに、からかわれてたの?」

「うん。『やっぱり外人は歌が上手いよな〜!』ってね。でも、それ言った子って、めっちゃ感動してたんだよ!それなのに…。」

「ふ〜ん。ジェラシーってやつね。やっぱり血は争えないってことかしら。」

「え?ママ、なにそれ?」

「ん?あ、なんでもない。…さ、アイリーン、明日からもっと歌とダンス勉強しなくっちゃね!」

「はい!」



いや〜、いい親子関係だこと。将来のアイドル間違い無しってヤツですな〜。

ん?そ言えば、な〜んか気になること言ってた気がするんだけど。

あ〜、たしかオレのストリートライブ観てたって言ってたもんな〜。…ん〜、そんなんで『血は争えない』なんて言うか普通。

ま、いいか。とにかくショーンよ!このまま真っすぐ育っていってくれよ!



「おっつっかっれ〜〜〜〜〜!!!」

「うん!ママ!本気で楽しかったよ!ジージのとこ行って良かったね!!」

「へんっ!アタシの目に狂いはないさ〜!!ホ〜ホホホ!!!」

「あ、酔ってる、トホホ」


「ヘイ、ボ〜イ!どうしちまったんだい!いきなりそんなすっげ〜ギター弾き倒しやがって!ハッハッハ!」

「ジェイク!いっつもありがとうね!みんながいるから、ぼく、がんばれるよ!」

ギュ〜〜〜〜!

「や、やめて〜〜〜、く、くるち〜〜〜。」

「ハハハッ!こ〜んなチビ助が、あ〜んなすっげぇの弾くとわな〜。」

「ジェ、ジェイク。鼻水が〜。」

「よし!今日はこのまま朝までパ〜リ〜だぜ!」



あらあら。さすがの琉球空手も、ジェイクのベアーハッグにはかなわんようだね、ハハハ。



「よ!お疲れちゃん!」

「あ、ありがとう!タクヤおじちゃん!」

「どうだ、こんどギター、録音してみないか?」

「え?レコーディング…ってこと?」

「おうよ。そんなにすっげぇギターを、世の中のみんなに聴かせてやらないのは、もったいないだろ?」

「え…、で、でも…ぼくね…人の前で弾いて、みんなの顔がニコニコしてくれるのを観るのが好きなの。それに…。」

「ま、またゆっくり落ち着いて、ママとも相談して決めればいいさ。シュウとの約束だからな、オレがキッチリバックアップしてやるから安心してな。じゃな。」

「は、はい。帰っちゃうの?」

「おう。こう見えても忙しいんだぜ。一応社長やってんだからな。あさってあたり、連絡するってミユキさんに言っといてくれ。最高だったぜショーン!」



おいおいタクヤよ。オレお前に頼んだっけか?

…レコーディングね…オレもなんか残してればよかったかもな〜。

いかんいかん。ショーンはまだ小学生ですよ。売れちゃったらどうするのよ?
売れちゃったら…売れ…たら、未雪も楽になるのかな…。




「それでは今日のライブと、未来のスーパーギタリスト、ショーンに。」

「あ、あと、ぼ、ぼくのパパにも…いい…かな?」

「オッケー!じゃ、今日の出会いと、未来の出会いと、ミッキー、ショーン、アーンド、シュウ!アーンド、エヴィバデ!チア〜ス!カンパ〜イ!!」



ジェイク。

ガキの頃、アンタに会えてホントに良かったよ。

未雪。

これからもショーンを頼んだよ。

ショーン。

言いたいことがありすぎるよ。

ショーン。

愛してるぜ。

ショーン。

ちょっと恥ずかしいセリフだったかな、ポッ。

ショーン。

大切な我が子よ。

ショーン…

…ショー…ン…



ムスタング編、終了。次回はどんなギターで登場するのでしょうか!?んじゃ!
permalink * comments(0) * trackbacks(0) * Edit

このページの先頭へ